庄原市議会議員定数条例改正
すでに新聞報道等でご存じの事とは思いますが、令和6年6月28日本会議において、庄原市議会議員定数が次期選挙から1名減の19人となりました。
令和4年に庄原市議会議員定数及び議員報酬調査特別委員会が設置され2年間にわたり、これまで25回の委員会を開催し調査・議論をしてきました。
本会議においては、まずは特別委員会の中間報告を行いました。
中間報告の資料については下記リンクよりご覧いただけます。
庄原市議会議員定数及び議員報酬調査特別委員会中間報告
中間報告の後、特別委員会委員長として、次期選挙から議員定数を19人とする「庄原市議会議員定数条例の一部を改正する条例」案を発議しました。
発議の前段として
①特別委員会は、令和4年に議員全員の賛同のもとに設置をされた事。
②庄原市議会基本条例の活動原則にのっとって調査をした事。
③市民参画のもとで議論を尽くしてきた事。
を説明し、議員の賛同を求めました。
議決の結果は、賛成議員10名、反対議員9名となり、条例改正案は可決されました。
議員全員の賛同のもとで特別委員会の設置、付託されたに関する事など少々思うところもありますが、2年にわたり調査・議論を尽くして導き出した事が認められた事については安堵するところではありますが、反対議員が多い事について、それぞれの思惑がある事は重く受け止めなければならないと感じているところです。
そもそも、特別委員会は議員定数・議員報酬の増減を前提としない事を確認して議論を始めたところですが、当初から定数維持を提唱する議員の方、あるいは定数減を提唱する方の意見が終始拮抗する事となったため、とりまとめが大変に困難を極めました。
しかし、市民の皆様の意見や参考資料をもとに、議論の視点を明確にし、ひとつひとつ丁寧に調査を行ってきました。全員で合意できる内容については確定とし、合意できない事については情報共有にとどめ、総合的な判断ができるように努めてきました。
その結果、これまで庄原市議会において議員定数の算出について明確な根拠が無かったものが、ある程度一定の根拠を示す事ができたと思っています。
決して、全国的な風潮による定数減となったのでは無いという事を御伝えします。
しかし、その根拠も今後の本市の人口減少にともなう社会構造の変化を考えると、おそらく2年から3年後には人口も3万人を割ると思われ、さらにはその中で行政に求められるものは複雑多様化・増加傾向にあり、さらなる議員定数削減の話がでるのもそれほど遠い未来では無いと感じています。今回の特別委員会での調査・議論が参考となれば幸いです。
私個人的な見解ではありますが、定数削減に反対された議員の多くが、国政政党に所属される議員で、政党の考え方に考慮されたのではないかと思われます。
議決結果は下記リンクよりご覧いただけますので、機会をお持ちいただき、是非ともこの件に関しても議員それぞれの考えを聞いてみて頂ければと思います。
反対討論の中で、定数の削減は多様な人材が議員となる機会を少なくする」との意見がありましたが、私もその通りだと感じています。
しかし、すでに次期選挙には立候補せず引退をされると表明されている議員も数名いらっしゃる中、絶対に無投票選挙をしてはならないという思いもしています。
ぜひ、多様性については選挙で立候補して、主義主張をしっかりと戦わせて頂きたいと強く願っています。
あとよく反対意見にあったのが、庄原市は広いからと言われる事がよくあります。これについては調査をする上で様々な視点のすべてに関係してくることからも、多くの時間を使い調査を行いました。
確かに、議員定数を大幅に減らした場合は、影響があると思いますが、実際の面積を現在の議員数で割ってみても、もちろん人口割りをしてみても、、他自治体や類似自治体と比較してみても、それを証明できる根拠が無いのが実態でした。
現在の議員在住地域を旧市町単位で考えたとき、庄原地域8人、、東城地域5人、西城地域3人、口和地域2人、高野地域2人。振興区単位で考えた時、庄原市内22ある振興区のうち、庄原自治振興区1人、東城自治振興区2人、板橋自治振興区1人、西城自治振興区2人、八鉾自治振興区1人、口和自治振興区2人、山内自治振興区4人、東自治振興区1人、上高自治振興区1人、下高自治振興区1人、八幡自治振興区1人、帝釈自治振興区1人、小奴可の里自治振興区1人、北自治振興区1人となっており、旧市町単位においては、総領地域、比和地域が議員不在、振興区においては8振興区において議員が不在となっている。
とこれらを考えてみても、議員定数をどうするかなどという明確な根拠にはなりえないという事を調査の中で確認するとともに共有を図りました。
これらの議論を進めるならば、地域ごとの議員定数を決め、小選挙区制の検討もすべきではないかとも思いますが、実は面積や議員不在地域を作ってはいけないという意見の議員でも、小選挙区制には反対をされています。
様々な複雑な視点、問題が重なり合っているのです。
その様な中、議会の権能であるとか、機能について絶対に弱体化してはいけないという思いも含めて議員定数19人という答えを導き出した事をご理解下さい。
選挙と言えば、注目を集めた東京都知事選も終わりました。結果はそれぞれの思いがあろうかとは思いますが、選挙の戦い方も人それぞれであり、それに賛同する人もそれぞれだとあらためて感じた選挙でした。
前安芸高田市長の石丸さんについては、いまだにネット上では話題となっています。この人なら何かを変えてくれそう!! という期待感が多く集まったようですが、変えて欲しかった事とは政治家の不正疑惑なのでしょうか?それとも今の暮らしなのでしょうか? もう少し情報収集をしてまたこんな話もしてみたいと思います。
ではまた。