木質バイオマス利活用プラント整備事業の中止と補助金返還

10月27日の議会臨時会にて、議長発議により「木質バイオマス利活用整備補助事業調査特別委員会」が設置されました。
詳細は次の通りです。

名称    :木質バイオマス利活用整備補助事業調査特別委員会
設置の根拠 :地方自治法第109条及び庄原市議会委員会条例第6条
付託事項  :事業経過の検証、補助金の返還および再発防止に関する調査
委員数   :8名
その他   :特別委員会は、議会閉会中も付託事項の審査を継続し、設置の期間は、議会で本件の終了の報告を行うまで存続する。

同日、第1回特別委員会が開催され、委員長、副委員長の選出が行われました。
委員は次の通りです。

1.委員長  福山権二議員
2.副委員長 谷口隆明議員
3.委員   門脇俊照議員
4.〃    岡村信吉議員
5.〃    横路政之議員
6.〃    吉方明美議員
7.〃    政野 太議員
8.〃    五島 誠議員

昨日(11月13日)に、第2回特別委員会が招集され、次の事について協議いたしました。
1,事業経過の検証について
  ・これまでの主な経緯について
   谷口副委員長より、平成17年より、庄原市において立ち上げられた「SARUプロジェクト会議」などから、
   現在に至るまでの経緯の説明が行われました。
2,今後のスケジュールについて
  ・国より補助金返還命令が発令され、執行者は12月議会に返還金支出のための補正予算を上程するとの事で、
   それまでに一定の委員会の方向性を示すためには、週1回の開催では時間が少なすぎるとの総意で、開催日
   程は固定せず適時開催する事に決定。
3,その他
  ・各委員より、追加資料の要請あり。
   
この度特別委員に選出され、改めてこの事業の経過を検証をします。
私自身は、この事業が開始された時はまだ議員では無く、市民として報道で耳にする程度でした。
しかし、昨年の4月以降は議員としてこの問題に関わってきました。
具体的には、事業継承の可能性のあった、グリープレジール社による試運転に関わる決議、
東城チップボイラーの取得などです。
当初関わっていなかったから関係ないという立場にありませんし、何より二度とこの様な不幸な事件を
起こしてはならないと強く感じております。そのために、なぜこの様な事態に陥ったのか、どこに間違い
があったのか、なぜ事前に見抜く事が出来なかったか、執行者側、議会側、両面からしっかり検証をして
いきたいと考えています。

市は、11月10日より「木質バイオマス利活用プラント整備補助事業の中止と補助金返還」について、市民説明会を
行っています。
私は現在のところ、初日の総領会場と13日に開催された東城会場に行ってきました。
市側は、市長、副市長2名、林業振興課4名。住民の方はおそよ20名の参加で執り行われました。
まず市長の挨拶から始まり、林業振興課担当者から補助金返還に至った経緯の説明が行われ、その後質疑応答という
流れで行われました。

参加者の方から、
①「市民の税金から払う前に、前市長や当時の議員から払わせるべきではないか」
②「そもそも全国的に見て、この手の事業の成功例はあるのか」
③「当初はエタノール製造の事業だったものが、なぜ何度も議会に報告する事無く変更されてきたのか」
④「2億3千8百万円もの大金を、どの財源をもって支払うのか」
⑤「契約前の企業審査は的確に行われたのか」
などの質問がでました。※まだまだ多くの質問がありました。
市の解答は、
①現在、市はその様な手続きをとる立場にない。
②製品は出来ているが、工業製品として大量生産された事例はない。
③専門家の意見や国の助言をもとに事業変更を行った。
④基本的には企業から債権を回収して支払う。しかし、現段階では企業に支払い能力が無いので、事業主体である
 市の財源をもって支払う。
⑤補助金申請に関わる書類審査は適正に行った。

私たち議員は、市民の方の声を行政に届ける事が一番重要な仕事です。
説明会で住民の方から出た意見を受け止め、法律上の問題点、道義的な問題点の整理をしながら
調査特別委員会での検証に生かしたいと思います。

   

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