第7回定例会本会議(初日)

本日より、12月19日(金)までの25日間の日程で「第7回定例会」が行われます。
今日はその初日で、2つの議案が上程されました。
1つは、衆議院選挙に伴う選挙費用の補正予算の専決処分の承認についてです。
衆議院選挙に伴う費用、43,039,000円です。歳入は県から入る費用です。看板設置費用、投票受付票、人件費など総額です。
こちらについては、本日採決が行われ可決されました。
庄原市だけで4,300万円・・・今回の選挙に国から600億円~800億円支出する見込みです。
もったいない!という意見もあるとは思いますが、経済の活性化にもなるとの意見もあります。

いずれにしても、選挙は国民にとっても意思表示の出来る大切な制度です。
この選挙が有意義な物になることに大いに期待したいところです。

2つめは、木質バイオマス事件の補助金返還に関する補正予算案です。
歳入は、基金からの繰入金とグリーンケミカル社から回収できるであろう収入です。
歳出内訳は補助金返還金 238,062,000円、破産申立に係る弁護士依頼料 2,190,000円、破産申立に係る裁判所への預託金 6,100,000円
この議案については、木質バイオマス利活用プラント整備補助事業調査特別委員会に付託となりました。

この議案については様々な視点から、整理しなければならない問題があります。
まず私なりにこの経緯、交付金ベースで整理してみました。

平成20年度に 293,151,121円
平成21年度に、145,384,000円
平成22年度に、12,150,000円(平成21年度繰り越し分)
合計 450,685,121円の交付金が、庄原市からグリーンケミカル(株)に支払われた。

平成22年11月30日に(株)ジュオン事実上の倒産を受け、子会社のグリーンケミカル(株)も事業停止に。
その後、グリーンケミカル(株)の民事再生で事業の継承を模索していた。
平成23年12月28日、グリーンケミカル(株)の補助金不正受給が発覚。
平成24年1月20日、庄原市はグリーンケミカル(株)代表者と(株)ジュオン代表者を補助金適正化法違反と詐欺罪で告訴。(有罪確定)

庄原市は、その後も事業継承の模索を続けたが、平成26年10月 補助事業の中止を決定。

国との協議により、補助金返還は不正受給分の 238,062,000円となる。
補助金返還命令が届いたら、事業主体である庄原市はそれを国に支払わなくてはならない。その命令が届いて20日以内に支払わなければ延滞料が発生する。
庄原市は、それを支払うためにこの度破産申立に係わる経費を含めた 246,352000円を補正予算案を議会に上程した。
その歳入は、間接事業者であるグリーンケミカル(株)から回収して支払うとしている。しかし現段階で先に回収できる見込みはないので、庄原市が立て替えて支払う。

ここまでが、現在に至るまでの簡単な経緯です。
ここに至るまでの事務上の手続きに問題があったため、グリーンケミカル(株)の不正受給を見抜けなかった事、事業自体が破綻していた事、結果事業中止に至った事は行政に責任があるという考え方も出来ます。それは検証委員会の報告にも指摘されています。

しかし今回は、不正受給分の返還を国から求められている言わば「義務的経費」であり、「返還命令」なので返還しないという理論はどうやっても成り立たないのです。
ならば「補助金返還」と、事務手続き上の不備による「行政責任」などは別途調査検討すべきであると考えます。

市長は、「この事業の終結をしなければならない」としています。この事件、この補助金を返して終結と言うわけではありません。
この補助金返還も1つの経過として捉え、今一度事業検証をする中でその都度都度の責任の発生、所在を明らかにして、執行者(庄原市)と、市民の皆さんに報告する事が、調査特別委員会の役割であると考えています。

明日、議案上程後の初の「木質バイオマス利活用プラント整備補助事業調査特別委員会」が開催されます。
しっかりと事実をまとめて、慎重に審議したいと思います。

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