比婆牛

先日の事ですが、平成27年度東城町和牛改良組合の総会に出席しました。
これは東城地域の畜産家の方々で組織されている組合です。
平成25年に初めて出席させて頂いた時には、言葉の意味も仕組みよくわからない状態でしたが、毎年出席させて頂く中で少しづつ内容を理解できるようになりました。
もちろん、まだまだわからない事も多くありますが、引き続き勉強していかなければなりません。
その中で、総会終了後には、広島県北部畜産事務所の方による「牛の白血病について」また、全農広島県本部の方による「今後の畜産情勢。子牛価格の推移について」の講演がありました。
平成28年1月末時点での、広島県の飼養頭数は、11,997頭で全国25位です。1位は鹿児島県で、267,053頭、次いで2位は宮崎県、197,706頭です。温暖な土地柄だからなのかと思ったら、3位は北海道で、167,893頭です。
最近、枝肉の相場が急騰しています。これは、やはり飼養頭数の減少によるものです。平成22年をピークに減少傾向が続いており、最近では肥育農家参入や、酪農家からの和牛への切替によって下げ止まりの傾向ではあるとの事でしたが、増頭にはまだまだ時間がかかるようです。
しかし、肥育農家さんにとっては、子牛の価格もここ3年で高値となっており、畜産農家の方にとっては良い傾向にあるとの事です。これまで良くない時代が長く続いてきた中で、辛抱強く頑張ってこられた方々が少し潤う事は大変に嬉しく思います。
庄原市では、ブランド牛の復活として「比婆牛」の推進を行っています。この構想が始まってすでに3年が経過しますが、未だに消費者の口には入らない状況が続いています。広島県の和牛消費量は約10.300頭で、そのうち広島県産和牛は約3.300頭。多くの流通を占める量販店などの意見として、「地元産を扱いたいが、商品の特徴が欲しい」(広島固有血統和牛)、「地元産を扱う方がメリットがあるが、肉質以外に差別化要素が欲しい」(物語=歴史・伝統)という意見がある。
実際の流通の現場からこの様な声もある事から、血統にこだわった和牛「比婆牛」の構想は決して悪くは無い。しかし、なかなか増頭にいたらないのは、まだまだ施策展開がうまくいっていないからだと思います。
後継者不足を抱え年々減少する肥育農家の課題や、宣伝効果についてなど様々な課題を一つずつ解決していく必要があります。

比婆牛に関連する様々な商品開発を始め、それらを同じ窓口で同時進行で進めて行く事が重要ではないでしょうか。
例えば、「比婆牛のビーフジャーキー」を作る企業を募集する、または起業する人材を募集する。「比婆牛専門焼き肉店」を経営する人を募集する、または起業する人を募集する。これらを同時進行することで、本市が抱える課題を複合的に解決できる事もあると考えます。

肥育農家の方々が、消費に関わる事、儲かる事でやる気が出る。そんな活気を作れる様取り組んで行きたいと思います。

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