日本自治創造学会研究大会

5月9日(木)・10日(金)と2日間、毎年参加している「日本自治創造学会研究大会」(東京都千代田区にて開催)に研修に行きました。
全国から、首長、地方議員、自治体職員ら約700人が集まり、先進事例の取組や国の施策について発表が行われる研究大会です。
今回は「新時代到来!~地方はどう生き残るか~」という題目で講演が行われました。
詳細はプログラムの通りです。

http://jsozo.org/images/img2/11bth.gif

大変盛りだくさんの内容になっていますが、この中で特に参考になったのは、
①・「地域ビジネスを成功させる知恵と実践」((株)MAKOTO代表取締役 竹井智宏氏)
②・「地方はチャンス ~1粒1000円のライチの奇跡~」((財)こゆ地域づくり推進機構代表理事 齋藤潤一氏)
③・スポーツが持つ力と地域活性化(スポーツ庁審議官 藤江陽子氏)

①については、東北を中心に事業展開をされている企業です。事業内容は、「投資事業」「地方創生事業」「大学連携事業」「企業家エコシステム構築事業」で、
簡単に言うと持続可能な地域づくりをするために、知恵とアイデアを出し合い、実践する人に資金投資をする。
あるいは若者に起業家精神を育み、東北へのI・Uターンを増加させる取組を事業として展開しています。
ホームページ  (株)MAKOTO

②は、宮崎県新富町を拠点に、特産品で稼いで、稼いだお金をさらに教育に投資して人材育成を行っている地域商社(財)こゆ推進機構の取組について発表をされました。
「世界一チャレンジしやすい町」をビジョンに、地域にある資源を活用して起業家精神を育てる事を事業とされています。
これは、新富町から一度も外で生活をしたことがない町役場の若手職員が人口減少による町の衰退への危機感から、「なんとかしなければいけない!」という思いを首長に訴え、動き出したプランです。
宮崎というと2007年に「宮崎をどげんかせんといけん!」と言って県知事になられた東国原氏となんとなく重複しますが。
ホームページ (財)こゆ推進機構

いずれのホームページを見ても、地域に活力を生みたいというその意気込みが感じられます。

私も、以前よりこの過疎地域にこそ起業家精神の育成が必要だと考えています。
以前ならば起業をすると言えば、施設整備などのインフラに多額の資金が必要であったり、新たなチャレンジに対しての支援も少なくそんなに簡単な事ではありませんでしたが、
近年は、デジタル化など通信技術の発展によって低資金での開業が可能であると思います。さらには、方法次第ではマーケットを日本全国、いや全世界に広げることも可能です。
庄原市には、しょうばら産学官連携推進機構という組織もあり、大学との連携もすでに行われています。
あと一歩 商工会や商工会議所、自治体や企業が結びついて共有ビジョンをたて遂行すれば、(株)MAKOTOや(財)こゆ推進機構の取組はすぐにでも実現できます。
そういう意味でも、「庄原市の人口問題をとことん考える民間会議」の今後の取組について期待を寄せるとともに、協力をしていきたいと思います。

③について
この思いについては、平成25年12月定例会の一般質問において「スポーツを柱としたまちづくり」と題して市長の見解を伺っています。
今回の研修を受けて、更に中身を深め、新たなまちづくりの提案をしていきます。

その他ちょっと気になった事ですが、今回の2日間の研修中は当然外食になるわけですが、1日目の昼食を「吉野家」、夕食を「喜多方ラーメン」、2日目の昼食を「リンガーハット」で食べましたが、いずれのお店もほとんどの従業員がベトナム人、中国人などの外国人でした。新たな出入国管理法が4月に施行され、さらに国内における外国人労働者が増加する事となりますが、これをどの様に庄原市のチャンスと捉えていくか自治体も民間も知恵を出し合わないといけないと思えた2日間でした。

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