令和3年度決算審査を終えて

朝晩は多少涼しくなってきました。
しかし昼間はまだまだ暑い日が続いています。
以前ならこの寒暖の差でこの時期は鼻かぜをひくこともあったような気がしますが
新型コロナ感染症が流行って、マスク着用が常習化した事が要因か、あまり風邪をひいたという話も聞かなくなりました。
あらためてマスク効果、手洗い、うがいがとても重要である事には違いないですね。

先週、決算分科会も終えてバタバタと忙しい日々が続いてこちらの更新が滞っていました。

令和3年度決算を終えての感想を少しお話したいと思います。

私は企画建設分科会に所属して所管である
・水道課
・下水道課
・地籍用地課
・都市整備課
・建設課
・環境政策課
・いちばんづくり課
・企画課
・自治定住課
・商工観光課
・林業振興課
・農業振興課
・農業委員会事務局
の決算審査を行いました。
それぞれの部署で様々な議論が行われました。

あくまで令和3年の決算審査なので、国会の予算委員会のように好きな事を言ってよい訳ではありません。
あのテレビで見る国の予算委員会・・・いったいいつ本題の予算を審議しているのかさっぱりわからないと思うのは私だけでは無いと思います。

本議会の決算審査では、基本的に付託された令和3年度の決算についてのみ質疑が許されます。
しかし、その令和3年度の決算を踏まえて、令和4年度への対応については聞かなければなりません。

総じて、執行者に対して指摘した事は
新型コロナ感染症に関連して、国からの緊急経済対策の予算が本市にも充当されてきた。
しかし、宿泊助成にしても、農業支援にしても、令和3年度中に執行できたものも多くあるのではないか。
という事です。これについては、これまでも申し上げてきましたので詳しくは書きませんが
緊急経済対策とされているのだから、本市もそれ相応のスピード感を持って対応すべきだと考えます。

新型コロナ感染症そのものに対する対応は、本市においてはとてもスピーディに行われていたと感じます。
ワクチン注射接種もこれまで大きなクレームがあったような話も聞いた事がありません。
担当の保険医療課の職員も休日もとれないのではないかと思うぐらいこなしてくれていて、逆に職員の過労が心配になるぐらいでした。

本市の財政運営的には、単年度収支は12億円の黒字決算
第2期庄原市財政運営プランの着実な遂行によってもたらされた黒字決算額ではありますが・・・・
少しだけケチケチの財政運営という声も聞こえてきそうですね。
しかしいくら黒字になっているとは言え、市民1人あたりの市債残高は令和2年対比1.9%増の1,239,631円となっています。
市民の借金という考え方もありますが、資産であるという考え方もあります。
市はなにもギャンブルや私的なお金を借金しているわけではありません。
市の借金のほとんどが、市民の生活に必要な道路、公共施設、学校などの建築あるいは運営費用です。
そこには、市民の活力をうむための投資的費用も含まれています。
その借金によって、市民の生活が脅かされるような事態にならないために、市の財政運営プランに基づき調整を計っています。
しかし、今後は国からの財源も段階的に縮減されます。そのためにも市独自の財政資金の確保が重要となります。

国会議員の麻生太郎氏がわかりやすく説明しているものがあります。
麻生太郎氏による「日本の借金」の解説が超わかりやすい 「経済をわかってない奴が煽っているだけ」
総務省は地方自治体公会計という制度を推進しています。
これまでの地方自治体の会計では、歳入歳出という出ると入るだけの会計で、その歳出によってもたらされた市民の資産という考え方がありませんでした。
これからは、地方自治体も企業会計と同じように貸借バランスで考える事も必要であると思います。

何事もバランスが大切であると私は思っています。
1年をかけて維持するバランス。あるいは5年かけて維持されるべきバランス。また10年をかけて結果がでるバランス。
様々な組み合わせの相乗効果によって、市民の生活を持続可能なものにしていくことが行政の役割です。

令和3年度の決算審査においても、単年度だけで見ると不安になる数字もあります。しかし、その赤字を補填することで保たれる市民生活もあります。
今回の決算審査を終えて言える事は、現在の庄原市の財政的な状況は危機的状況にはないという事です。
あくまで現段階ではという事です。しかし5年後、10年後・・・人口減少に歯止めがかからない現状においてはまったく油断ならない状況です。

スクラップアンドビルドという言葉をあまり聞かなくなりましたが、まさに未来へ向けたスクラップアンドビルドが重要であるとあらためて感じた決算分科会でした。

◆今日の雑学
「1円玉に描かれている木は、何の木か?」
1円玉は、木が描かれている面が表、1と書いてある面が裏である。では、表の木は何の木? オリーブ? お茶? ブナ? 5円玉は稲穂とすぐわかるが、1円玉はわからない。それは、この木が「何の木でもない」からである。デザインした人によると、これは「生き生きと元気よく伸びる若木のイメージ」で、モデルはとくにないという。モデルがないなら、どの木にも当てはまるわけで、オリーブ、お茶、ブナ、どれも正しいという事になる。

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